火床(焼き床)の製作。
土台(基礎)が出来たら、いよいよ石窯(ピザ窯・パン窯)作りに取りかかることができます。
まずは土台(基礎)の上に、火床を作ります。薪や炭を燃やす床の部分のことを火床と呼びます。単発燃焼タイプの石窯(一層式)では、この「火床」が調理をする「焼き床」にもなるので、平坦になるように作ることがポイントです。
土台の上に、コンクリート製の板、透水平板などをのせて、その上に耐火レンガや耐火コンクリートなどを敷いて火床を作ります。火床の素材は、耐火性のある素材なら何でも良いのですが、耐火レンガや耐火コンクリートで作られる場合が多いようです。石を使う場合は、蓄熱性の高い石材を選んでください。
レンガを積んで石窯(ピザ窯・パン窯)の壁をつくる。
食材と薪などの燃料を出し入れする窯口を残して、両サイドと後の壁を、蓄熱材となる耐火レンガを使って積んでいきます。
耐火レンガの接着には、必ず耐火性のある耐火モルタル・耐火コンクリートを使ってください。DIYで石窯を作られている多くの方は、アサヒキャスターという耐火コンクリートを使われている方が多いようです。
↓耐火モルタルと耐火コンクリートの違い
二段式石窯(二層式)の場合は、焼き床を乗せるために、何カ所かのレンガを内側に飛び出すように積んでいきます。
ドーム型の石窯を作る場合は、壁から屋根に続くようにドーム形状を作っています。木材やウレタンなどでドーム型の型を作って、その上に耐火レンガを乗せて耐火モルタル・耐火コンクリートで固定します。
ドーム型のもう一つの製作方法は、砂でドーム型の型を作ってその上から耐火コンクリートのみで、ドーム型を作ってしまう方法があります。仕上げにタイルなどを貼って雰囲気良く仕上がります。
石窯(ピザ窯・パン窯)の屋根部分の作り方。
かまぼこ型の石窯を作る場合はここが石釜つくりの最難所になります。
木材やウレタンなどでアーチ状の型を作って、その上に耐火レンガを乗せ、耐火モルタル・耐火コンクリートで固定していきます。耐火レンガを積み終わった後で、型が外れない場合は、そのまま燃やして取り出します。レンガを均等な角度で綺麗に並べるには、行き当たりばったりではなく、きちんと設計してから施工した方が良いでしょう。
箱形の石窯を作る場合は、屋根の強度を考えて、耐火コンクリートの板などで屋根を製作しましょう。
煙突や扉の設置。
石窯ができれば、必要に応じて煙突を取り付けます。煙突はホームセンターなどで販売されています。耐火レンガなどを使って煙突を作れば雰囲気良く煙突を作ることが出来ます。
煙突は窯口から煙や熱気が出てきて、熱気でやけどしをないようにするために取り付けるので、必ずしも全ての石窯に煙突が必要なわけではありません。必要に応じて取り付けてください。石窯内部の温度が煙突から逃げていかないように、ダンパーといわれる装置を取り付ける場合もあります。
ピザをメインに焼く場合は、必ずしも扉を付けなくても良いのですが、石窯パンを焼く場合は扉は必須になります。ホームセンターで購入できる鉄板などを切断して作ります。また石窯用の扉だけを購入して取り付けても良いでしょう。扉を塗装する場合は必ず耐火性のある塗料を使用してください。
二段式石窯(二層式)の場合は、耐火コンクリートの板を使って焼き床を作ります。ちょうど良いサイズの耐火コンクリートの板が無い場合は、木材等で型枠を作り、アサヒキャスターなどで焼き床を作ります。