石窯設計のポイント – 石窯(ピザ窯)を設計する時に気をつける事とは?

石窯 DIYでの石窯の作り方

DIYでの石窯(ピザ窯)の作りやすさのポイント

石窯

DIYで石窯(ピザ窯)を作る場合は、作りやすさと性能のバランスを考えないといけません。もちろん自分のDIYの腕前も考慮しなくてはなりません。

石窯の理想的な形は、ドーム型とされていますが、耐火レンガなどでドーム形状を製作するには、職人並みのDIYの腕前が必要になってしまうので、DIYで石窯を製作される場合は、かまぼこ型や箱形で作られることが多いのです。

しかし、かまぼこ型や箱形の石窯の場合でも、ポイントを抑えて設計することで、ドーム型と同じような性能を発揮する石窯を製作することは不可能ではありません。

特に最も作りやすい箱形の石窯は、熱が滞留しづらくあまり効率が良くない形状になりがちですが、ドーム型の特徴を疑似的に再現することで、熱効率の高い石窯にすることも可能です。

↓石窯の設計に使える無料3DCAD

性能に違いが出る石窯(ピザ窯)の設計ポイント

【石窯(ピザ窯)の大きさと形状】

石窯

石窯(ピザ窯)の大きさに決まりがあるわけではありません。しかし、小さすぎても大きすぎても使いにくい石窯になってしまいます。

開口部の大きさは、最低でもピザの大きさよりやや大きめ、つまりピザ生地を出し入れするのに使うピールが出し入れ出来る大きさがあれば十分です。開口部が大きすぎると、開口部から熱が逃げてしまうので大きく作りすぎないように注意しましょう。

炉のサイズは、料理する物によっても違ってきますが、開口部の倍程度の奥行きがあり、天井の高さは30cmもあれば十分でしょう。

炉が大きすぎると、空気の流入量は多くて薪は燃えやすいのですが、炉内の温度が上がりにくい石窯になってしまいます。反対に、炉が小さいと、温度の上がりも早く、燃料が少なくて済みますが、余り小さすぎると調理しにくいので注意しましょう。

石窯の理想的な形状はドーム型とされています。さらに、石窯を正面から見たときに、奥の方が軽く後上がりになってやや広がっている形状が、石窯の理想の形状とされています。

石窯をこのような形にすることで、耐熱流がスムーズに流れ、均一な放射熱で調理をすることが出来るようになります。

↓ドーム型の石窯(ピザ窯)の特徴

【天井の高さと形状】

石窯

石窯の天井の高さは、設計をする上で重要なポイントです。

天井の高さが高すぎると、耐熱流が天井部分に対流してしまうため、放射熱を発生する天井部分と調理をする床の部分が離れてしまい、十分な熱で調理をすることが出来にくくなります。

基本的には、天井は低ければ低いほど良いことになります。例えば、ピザを焼くかパンを焼くか等によって必要な天井の高さは違ってきますが、基本的には食材の大きさ+調理作業に必要な高さを確保して、出来るだけ低い高さにの天井に設計しましょう。

【開口部の高さと形状】

開口部の高さも重要な設計ポイントです。開口部の高さが、炉内部の天井の高さと一緒だと、耐熱流が開口部より排気されてしまい、炉の温度を上げにくくなってしまいます。

開口部の高さを炉内部の天井の高さより低くすることで、熱が炉内部全体に対流し、炉を均一に熱することができます。

煙突の取り付け位置

石窯

煙突の位置も石窯(ピザ窯)の性能にとって重要な要素です。

煙突の位置は、薪の位置からなるべく離れた開口部もしくは扉のすぐ後側にあり、なるべく開口部の上側に近い位置、炉内部の高さの三分の二ほどの高さが理想的です。この位置に煙突があると、炉内部の空気を下向きに引き抜くことができ、また熱も逃がしにくい構造となります。

天井の高い位置に煙突があると、そこから熱が逃げてしまうので、非常に効率の悪い石窯になってしまいます。反対に、煙突の位置が低すぎたり狭すぎたりすると燃焼後の余計な空気(煙)が排出されにくくなり、窯内の空気の流が悪くなり、薪の燃焼力が弱くなってしまいます。

↓石窯に取り付ける煙突の機能・効果

石窯(ピザ窯)の外観デザイン

性能はもちろんですが、石窯(ピザ窯)の外観も石窯ライフを楽しむする重要な要素です。石窯のデザインは、基本的にご自身の好みで仕上げても大丈夫でしょう。

炉の内部は耐火レンガを使い、外側は装飾用のレンガで囲ってみたり、耐火コンクリートの上からタイルで仕上げることも可能です。

また、屋根を付けてみたり、土台に枕木を使ってみたりすると、さらに雰囲気よく仕上げることができます。

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